◆残業が日をまたいだ場合の割増賃金◆
IT企業の人事を担当しています。弊社の従業員が、サーバーの保守や修繕が長引き翌日の始業時刻以降まで作業が続いてしました。
この場合、割増賃金の計算はどうなるのでしょうか。
通達(昭和63.1.1 基発1号)では、1日の単位を以下の通りとしています。
一日とは、午前0時から午後12時までのいわゆる暦日をいうものであり~」としています、さらに、同通達では、引き続き「継続勤務が2暦日にわたる場合には、たとえ暦日を異にする場合でも一勤務として取扱い、当該勤務は、始業時刻の属する日の労働として、当該日の『1日』の労働とすること」ともしています。
したがって、日をまたぐような残業が行われた場合、午前0時で労働時間がリセットされるわけではなく、前日の労働が継続しているものとして扱われます。
また、この他通達(昭28.3.20基発136号)においては、次のようにも示されています。
「翌日の所定労働時間の始期までの超過時間に対して、法第37条の割増賃金を支払えば、法第37条の違反にはならない。」
これらをまとめると、前日から続く労働時間は翌日の始業時刻までを通算し、始業時刻以降は労働時間をリセットして集計することになります。
このとき、前日から続く労働時間が8時間を超える部分、22時から翌5時にあたる時間帯に勤務した分については、それぞれ時間外の割増賃金、深夜労働に対する割増賃金が必要となります。
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