第283回◆いつもと異なる通勤経路でも労災になる?◆

◆いつもと異なる通勤経路でも労災になる?◆

人事担当者です。弊社の従業員が普段であれば、最寄り駅まで徒歩で行くところ、遅刻しそうだったこともあり自転車で向かいところで事故に遭いました。この場合も労災保険の対象となるのでしょうか、それとも健康保険で対応すべきでしょうか?


労災保険における通勤の定義は、次のとおりです。
「通勤とは、労働者が就業に関し、次に掲げる移動を、合理的な経路及び方法により行うことをいい、業務の性質を有するものを除くものとする。
①住居と就業の場所との間の往復
②厚生労働省令で定める就業の場所から他の就業の場所への移動
③上記①に掲げる往復に先行し、又は後続する住居間の移動」

定義の中では、通勤というためには『合理的な経路及び方法』によることが求められています。
したがって、普段の通勤手段が徒歩であって、たまたま自転車で通勤した際に事故に遭ったとき、それが『合理的な経路及び方法』に当たる場合は、通勤災害として認められる可能性があります。

とはいえ、通勤の方法が徒歩から自転車に変わることで、合理的な経路を逸脱している場合は、『合理的な経路及び方法』を満たしていない場合もありますので、自転車の出勤ルートも併せて確認しておきましょう。

※この投稿は、2019年6月に寄稿されたものです。

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